子どもから大人になる過程の中で、誰しも等しく経験するのが挫折や失敗です。
特に仕事をしている人は、自分が苦手とする人とチームを組まなければならない、得意ではない分野の仕事を任されるなど、自分の意志とは関係なく、高いハードルを越えなければならない機会が多いでしょう。
数々の試練に向き合った時、この苦しい経験をどう捉えるかによって、今後の未来が左右されると言っても過言ではありません。
失敗経験は、自分を知るための試練です。
幼い子どもは、自分が何者であるかを知らずに生きています。
成長するに従い、得意とすること、苦手なこと、好きな食べ物、嫌いな人など、少しずつ自分の内面を育て、何者であるかを知っていくのです。
自分がどんな人間なのかを知り、その上で得意なことをさらに磨き、苦手なことを少しでも克服しようと努力することこそが、成長と呼ばれるステージなのではないでしょうか。
己を知ることは、決して楽しいことばかりではありません。
どんなに努力しても野球選手にはなれない未来や、トップアイドルにはなれない未来とも向き合うことにもなるでしょう。
しかし、己を知ることで自分には何ができるのかが、よりくっきりと鮮やかに見えてくるはずです。
たくさんの挫折の経験が、自分自身の個性の輪郭を際立たせてくれるためです。
自分が持つ様々な未来像の中でなりたいと思える自分になることが、最高の成長と言えるでしょう。