よく就職活動や転職活動において、挫折経験は成長へと繋がる、という主張がなされています。
しかし、これは正確に言うと間違った表現です。
実際には、挫折経験が成長へと繋がるのではなく、失敗経験が成長へと繋がります。
それでは、挫折と失敗はどのように異なるのでしょうか。
これは言葉の意味の問題ですが、挫折とは諦めることを言います。
何らかの目標があり、それが実現できないものであると判断し、諦めることが挫折です。
一方、失敗とは目標が実現できないものだと判明することを言います。
つまり挫折は主観的なものであり、失敗は客観的に判断できる現象のことを示します。
目標が実現しない点では挫折も失敗も共通しています。
しかし挫折はその先がないと諦めているのに対し、失敗は現象を客観的に観測しているに過ぎません。
挫折経験は諦めた経験のことであり、それが成長に繋がることはありません。
しかし、失敗は諦めたわけではなく目標に至るための方法が間違っていたということが判断できた状態で、なぜ間違っていたのかを分析することで次に活かすことができるでしょう。
そのため、失敗経験は成長へと繋げることができるのです。
挫折経験と失敗経験は非常に似た言葉ではありますが、その意味するところは全く異なっています。
挫折経験は目標を諦めた経験のことであり、失敗経験は目標に至る方法が間違っていたことを知った経験です。
諦めたらそこで終わりですが、失敗から学ぶことは大いにあるでしょう。